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2016年2月 4日 (木)

【談話】日印原子力協定「原則合意」の再考を(2016/2/4)

日印原子力協定「原則合意」の再考を(談話)【PDF】

2016年2月4日
原発ゼロの会役員

 昨年12月12日、安倍総理大臣はインド・モディ首相と首脳会談を行い、日印原子力協定について「原則合意」に至った。しかし、両首脳の「共同声明」においても、本件に係る「覚書」においても、具体的な合意内容が明らかにされていない。原発輸出には様々な問題がある中で、特に、核拡散防止条約(NPT)未加盟のインド向けについては、核不拡散上重大なリスクがあり、一層の慎重さが求められる。我々は以下の点に鑑み、今般の「原則合意」を憂慮し、日本政府に対し再考を促すものである。

原子力供給国グループ(NSG)による例外化
1. インド側は、NSGが2008年にインドの例外化を承認し日本も支持したため、NPT非加盟は協定交渉の障害とならないとし、「NPTは特定の時代状況の産物」と相対化さえしている。NSGによる例外化と、これを受け米国等がインドと協定を締結したことはNPTを形骸化させるものであるが、日本がこの現状を追認したまま協定を締結すれば、核不拡散体制にとって致命的な一歩となる。

核実験の場合の協力停止措置
2. 安倍総理は「インドが核実験を行った場合には、協力を停止する」とし、かかる日本の立場は「インド側も了解している」と明言したが、「共同声明」等には明記されていない。協定に停止措置が明文化されるのかさえ明らかではない。

使用済み核燃料の再処理
3. 「原則合意」では再処理の扱いが明らかにされていない。「再処理・濃縮禁止」は譲ってはならない一線であるが、インド側は同国の原子力計画において再処理が不可欠であると強調し再処理が認められたことを示唆している。

広島市長・長崎市長及びインド地元住民の反対
4. 被爆地広島及び長崎の市長は安倍総理の訪印前に連名で交渉中止を要請した。また、インド国内では原発建設予定地の地元住民が政府の弾圧の下でも反対運動を展開している。ヒロシマ、ナガサキ、そしてフクシマを経験した日本の政府として、このような声に誠実に応える義務がある。

原則の堅持を
5. 今般の「原則合意」は、他国とインドとの協定よりも厳格な条件であるのか、NPT加盟国への要求と同等以上の軍事転用防止措置が盛り込まれているのかといったことさえも甚だ不透明である。商業的利益を顧慮し、原発輸出推進のために原則を曲げるならば、武器輸出等の軍事的協力と合わせ、原発自体のリスク、核拡散リスク、さらには地政学的リスクを増すことになるという懸念や疑念に日本政府は真摯に向き合うべきである。

原発ゼロの会
代表:近藤昭一(民主党)
世話人:阿部知子(民主党)、逢坂誠二(民主党)、
     笠井 亮(日本共産党)、初鹿明博(維新の党)、
     真山勇一(維新の党)、河野正美(おおさか維新の会)、
     玉城デニー(生活の党と山本太郎となかまたち)、照屋寛徳(社民党)
顧問:加藤修一(公明党)、山内康一(民主党)、鈴木 望(無所属)
事務局長:阿部知子(民主党)
* 原発ゼロの会には、9党・無所属の衆参国会議員76名が参加しています。

【PDF】日印原子力協定「原則合意」の再考を(談話)

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